ふたつの出発
先週の水曜日、今年に入ってコロナ騒動のためすべて中止になっていた「出張商店街」の開催で芝川の奥地(笑)上稲子地区にまで行ってきました。ここは小高い山と山の狭間にあり、地元民曰く「真冬は午後1時半には陽が落ちる」という冗談みたいな場所なんだそうです
商店街連盟の有志たちが過疎地域や山間部の寄り合い処にお邪魔して、食料品や身の回り品などの販売を行う「出張商店街」が富士宮市の誇る福祉イベントであることは以前にも触れたことがあります
われわれかりんこ13も出店当時から毎年何度かお邪魔させていただいて、地域のお年寄りやそのお世話をする人たちともだいぶ顔なじみになってきていたので、今年のイベント中止でずっと寂しい思いをしておりました
その復活の特別開催が水曜日でした。かりんこ13は通常は室内での催しも今回は屋外の駐車場で。ご来場の皆さんも受付でチェックするなどコロナ対策を講じてからのお買い物。それでもお馴染みのお客様たちが数多くお見え下さったのは本当に嬉しかったですし、長年続けている出張商店街への地域の皆さんの期待度には驚くよりありませんでした
先月末のあさぎりフードパークでの合同開催を除けばこれが今季初めての出張商店街です。そしておそらく今年最後にもなると思います
でもやれてよかった。またちょっとインターバルはできてしまいますが、コロナ禍でも地域との結び付きが新しい形で再開してくれればいいな
そういった意味でもまさに再出発のイベントでした(でもこっち方面は冬はキツイわ😅)
そして同じ日の午前中には友人たちが今月7日にオープンしたお店に行ってまいりました
噂の赤池商店さんのスイーツを手土産に
「コーヒーと贈り物の店 Vau」さん
かりんこが富士宮にお店を出して間もない頃からつきあいのある手作り作家さんが出したお店です
場所は富士市大渕。富士宮からだと小泉の交差点を東に向かって上がって県道76号線に入ります。富士宮市から富士市に入り県立富士特別支援学校を左に見てすぐの交差点(ファミマ有り)を右折してすぐ右手にあります
お店は元・若く美しい女性と元アイドルで役者あがりの色男(最近マスク生活をいいことにちょっと太ったようです)のカップルが仲良く営んでいますが、かりんこのお店でも販売会を開いたことがあるので顔を見たことのある方もいらっしゃるでしょうね
女性のほうは最近は岳南朝日新聞の「ヒューマンストーリー」などにも取り上げられるようになり、地元ではちょっとした有名人(笑)になっていますが、最初は浅間大社横の「にぎわい広場」(分かりやすく言うと江戸屋さん横)で買ったばかりのテントを一所懸命組み立てて、我々かりんこ夫妻らと一緒に「宮・ちょクラ市」というイベントに出店していました
そのにぎわい広場が大人の事情(涙)で使えなくなってからは、彼女たちは自分たちで販路・活動の場を作り上げ、東名高速上り線富士川サービスエリアにある「富士川楽座」やイオン富士南店において「FUJIFURI」というイベントを企画・開催するに至りました。今や日本中に星の数ほどいると言われている手作り作家さんたちの中で彼女たちが極めて素晴らしいのは数々のイベントに出ながらそこでの小さな出会いを大切にして、それを必ず次のステージへのきっかけに繋げているところなんです。ゆえに番頭さんは密かに彼女たちのことを「わらしべ長者」と呼んで羨んでいるんですが、それは決して偶然ではなく、すべてにおいて“関わった人のために”という心根があるからなんだと確信しています
もう少しだけカッコいいことを書かせてください
「情けは人の為ならず」という言葉があります。情けをかけすぎるとその人の為にならないよ、という意味だと勘違いしている人が多いんですが、これは本来は人にかける情けというものは巡り巡って結局自分に還るんだよ、という意味の諺なんですね。番頭さんは彼女たちを想うときいつもこの言葉を同時に思い浮かべます。彼女たちは「自分たちは本当に人に恵まれている」と言いますが、「そうじゃないよ、あなたたちが誰かにしてあげたことが還ってきているだけだよ」と言ってしまうといやらしいのでいつも心の中で叫んでいます
今回の出発(開店)が何度目のステップで今後どれくらいのステージが彼らを待っているのかは分かりませんが、往く道の晴れやかであることを願って止みません・・・・・って、アンタは自分たちの心配をしなはれ
とても静かなところで晴れた日には富士山が雄大に見える場所にあります。ぜひ一度コーヒーでも飲みに行ってあげてください
今日の一曲です
32年前たった一度の日本公演。番頭さんはこの晩、ここにいました
では今回もご覧いただきありがとうございました