薩摩の旅

3日、4日で東京に仕入れと展示会に

7日から10日まで遅い夏休みをいただきまして、ヤボ用も兼ねて九州は鹿児島に行って参りました。

5日の大豪雨と竜巻は静岡県中西部を席巻し、未曽有の被害をもたらしました。

限定的な地域だったとはいえ、気象庁の観測史上最大の竜巻だったとのこと。屋根や窓が吹き飛ばされた家の様子は大きく報じられて、鹿児島でも行く先々で大丈夫でしたかと尋ねられ、その出来事の尋常ならざるを遠き地にあって改めて認識したのです。

富士山静岡空港からの便で発ったのですが、5日に空港の一部の駐車場が大水で冠水してしまい、使用不可の恐れもあったので、仕方がないので急遽有料駐車場を予約しました。それにしても不思議で仕方ないのは、あんな高台にある駐車場がなぜ?竜巻の影響ではなく冠水したというメカニズムが分かりません。富士宮の雨水を一手に引き受けてしまい年中冠水する富士市吉原なら分かるのですが、水はけの良さからお茶の一大産地となっている牧ノ原台地でなぜ?誰か事情を知っている方、ぜひ教えてください。

空港に着いた時にはもちろん水もはけて何事もなかったような光景がありました。静岡から鹿児島まではおよそ90分前後のフライトです。この便は終始海沿いの上空を進むので、天気が良いと遠州灘、渥美半島~知多半島、伊勢志摩とその島々に潮岬、室戸岬から足摺岬が海岸線と一緒にその姿をくっきりと見せつけてくれます。2日前にあのような惨劇があったとはまったく思えない清しい空の中を飛んでゆきました。

鹿児島も晴れていました。市内へは空港から車で小一時間、レンタカーを借りて到着。ホテルは加治屋町というところにあります。この土地のホテルを選んだのは、近代日本の礎を築いた歴史上の人物たちをこの川辺の一画の町が多く輩出した不思議を少しだけでも知りたかったからです。西郷隆盛、大久保利通、西郷従道、大山巌、東郷平八郎、山本権兵衛といった錚々たる面子は、作家司馬遼太郎さんをして、「いわば明治維新から日露戦争までを一町内でやったようなものである」と言わしめたほどです。

ここには現在「維新ふるさと館」という記念館があり、川沿いの公園には歴史を伝える大きなパネルがたくさん設置されていて、夜は美しくライトアップされています。地元の誇りが散りばめられていますが、実際に歩いてみると、ごく普通のせわしない町でした。でもここの空気を吸えたのは嬉しかったかな。




今回の旅は番頭さんの趣味をこっそり(バレバレ)優先してしまいましたので、2日目には奥方様のアクティビティのために、この地をず~っと治めていた島津家の別邸で、日本でも屈指の大名庭園「仙厳園(せんがんえん)」へ。桜島を臨むこの庭園の茶寮で奥方様、鹿児島名物「白くま」を自分で作っていただいておりました。ちなみに鹿児島市内ではどこからでも桜島が見えるのです。

3日目は鹿児島市から温泉地として有名な霧島市へ。霧島連山の一つ新燃岳が今年に入ってから活発に噴火していて、今月3日にも噴火したばかり。温泉宿でも宿泊キャンセルが相次いでいて、滞在中に噴火があれば宿泊料金からいくらか還元というヤケクソのようなキャンペーンもやってるようでしたが、あいにくかりんこ夫妻の宿泊した宿はそこから少し離れていたのでキャンペーンは適応外でした。もっとも噴火もしませんでしたけれど(笑)

余談ですが、番頭さんは昔からこっそりと西郷さんを研究しておりまして、念願だった、御仁が祀られている墓地と神社(南州神社)に今回の旅で初めて訪れました。御朱印を買おうと思って墓地の先にある小さな社務所に行ったのですが、誰もおらず、「すみませ〜ん」と声を上げたのに誰も出て来ず、仕方なく戻ろうとしたところ、めんどくさそうに「何ですか〜?」と言わんばかりに横から出てきたのがこの人でした。

人を怖がらず、それでいてめんどくさそうな顔に御朱印くださいとも言えず、所在なく帰ってきたのでしたが、なんか不思議な猫に2度も遭遇する旅も珍しいですね。

翌日は朝から雨、100キロぐらい上の熊本には線状降水帯が来ていたようですが、霧島では10時過ぎには上がり、いくつかの道の駅に寄ってから無事帰路に着いたのでした。まあ、9月という台風の時期に九州への旅行なんて、考えたら無謀極まりないプランでしたが、悪運強く何もなく戻って来られました。6月のミニ旅行は出発日に梅雨入りという悪夢でしたので、今回はラッキーそのものと言えると思います。


他人の旅の話など面白くなかったと思いますが、ここまでお付き合いくださってありがとうございました。仕入れに行ってきて、ディスプレイも変わりましたので、お目直しにご覧ください

身体と心をリセットして本日から頑張っています。またのご来店をお待ちしております


では今回もご覧いただきありがとうございました

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