朝ドラと静岡弁
番頭さんもいい歳していくつかのSNSをやっておりまして、X(旧Twitter)もそのひとつです
Xにはトレンドワードみたいなものがありまして、旬の話題としてそのときに多く語られているものが5~6件ほど表示されるんです。朝ドラの話題なんかは放映直後からトレンドになることが多く、出来の悪い回などは「○○反省会」などというワードで批判の声が上がるんですね。ここ数年の中では「『ちむどんどん』反省会」が毎日のように上がっておりました(笑)印象として概ね好評だったのはやはり前々作『らんまん』でしたね
で、昨日のことなんですが『虎に翼』が朝だけでなく、夕刻までほぼ一日中トレンドに残っていたんです。これってかなり珍しいことなんです。そして語られているのはほぼ称賛的な内容ばかり、それほど昨日は素晴らしい内容でした。もちろん番頭さんも落涙を抑えながら観ておりました。ここまで背筋を伸ばしたままテレビの前で釘付けになった朝ドラは今までなかったと思います。もちろんそれぞれの作品がそれぞれ大きなテーマを持っているので、比較すべきではありませんが、それを措いても画期的な物語になっているのは間違いありません
男性目線の女性に対するステレオタイプ(お決まりの)な考え方。物語の舞台は昭和初期ですが、今も変わらない普遍的なテーマが静かな怒りをもって描かれています。秀逸なのはフランス発の流行歌「モンパパ」を、映画的表現でいうところの通奏低音で使っていたことですね(難しいので日を改めて解説します)。それが昨日の回でハッキリした、というより番頭さんもまったく“やられたー”でした。ホント凄いですよこの36歳の作家さんは
このところ別の意味で忙しい奥方様はまだ新作ができておりません。ごめんなさい
話は変わります。方言の話です、久々です
先日お客様が静岡市出身の若い看護師さんが「おおぼったい」という言葉が分からないという話をされました。そのお客様は生まれも育ちもの富士っ子(お惣菜メーカーみたいですが)ですが、清水っ子の番頭さんも焼津っ子の奥方様もフツーに使う静岡共通語だと思っていたので、とうとうこんなポピュラーな言葉にまで世代の壁が立ちはだかったのかと驚きました
ですがこの言葉、同じ県内でも西部と中部でも若干用途が違うようです。番頭さんは「身にまとわりつくような感覚で邪魔くさい、うっとうしい」という認識ですが、以前浜松の人と話したときにはもっとダイレクトで「腫れたような、むくんだような感覚」だと主張していました。「それは単に『腫れぼったい』じゃね?」と突っ込みましたが、どうやらそこまではいかないちょっとの腫れやむくみなんだそうです。面白いですよね、東部の人たちはどういう意味で使ってるんだろう?皆様ぜひ教えてください
番頭さんは静岡弁のネイティブスピーカーを何十人も見てきましたが、いちばん強烈だったのが牧之原市で当時70歳ぐらいのおじさんと話したときに「おらぁそんときよそ見してただい。ささ・ほうさ~(笑)」と言われたときですね。意味わかりませんでした。今もよく分かっていません(笑)。「ささほうさ」という方言があることは後で調べて分かったのですが、例文をなぞらえてもあのおじさんの言葉はどうも意味が成り立ちません。そしてこの後にも先にも「ささほうさ」の使い手は見たことがありません。なので番頭さんの中ではニホンカモシカのような幻の方言なのです
事情あって来週いっぱいぐらいまで奥方様の新作のリリースはおあずけです。その後は番頭さんからもプレッシャーをかけますのでwどうぞご期待ください
今日の一曲
今まで全然知らなかったんですが、さいきん六角精児さんの番組で聴いてからたいそうお気に入りとなった日本の夫婦ユニット「ハンバート ハンバート」の曲を貼り付けます
では今回もご覧いただきありがとうございました