台風

今回はちょいと怖いですね

静岡県には11日の金曜日から13日の日曜日にかけて、上陸の可能性も含めて最接近するようです

さて当店ですが、いちばん危ないとされる12日の土曜日は、清水から参りますので、通行止めや警報級の暴風雨となった場合はお休みさせていただくことになるかと思います

話は毎度毎度逸れますが豪雨にまつわる想い出話を。私の実家のある土地は巴川という静岡市清水区（旧清水市）のソウルリバーの近くに位置しておりまして、45年前の有名な「七夕豪雨」では氾濫によって階段の半分まで浸水という大被害に遭ってしまったところなのです

私が小学生だった七夕の夜 激しい雨音を聞きながらもタカをくくっていた のん気なわれわれ一家は、一階にあるものをさっさと二階に移動しておけばよかったのに、消防団の「巴川が決壊したぞー」の声がするまで家具のほとんどを動かしていなかったのです

テレビから食器棚から畳までがほぼ壊滅状態でした。この夜の惨事は今でも清水育ちの中高年の間では語り草になっていて、故さくらももこさんも「ちびまる子ちゃん」の中でこのエピソードを描いています

実はこの水害が起こる1週間前ごろ、家にアリが多数上がってくるようになりました。近所の年寄りは「アリが土間から上がってくるときは大水に注意しろ」と言っていたそうです。その通りになったんですね、それ以来子供ながらに雨の強い日はアリの動向を気にするようになりました(笑)

それから数年後の夏、またアリが家に上がって来だしたんです。やはり外は台風で大荒れとなりました。また来るか、と怖れながらも今度は二度と同じ轍は踏むまいと、心身ともにいくらか成長したわが一家はアリの避難よろしく早々に家具を二階へと移すことにしました。テレビ、テーブル、襖、畳まで数時間かけて運び上げ、最後に洋間の食器棚に取り掛かりました。すると母親が叫びました。「あ、アリが！！」そこには大行列をなしたアリさんの姿が。そしてその先には何かのお祝いでいただいた鯛の形のお砂糖がボロボロになって！

「え？」

アリが上がって来たのってもしかして・・・・💧

そのとき外の雨音は無情にも小さくなってゆきました。数時間後、無言で二階から畳を下ろしはめ込む一家の姿がありました。よくできたオチかと思われるかもしれませんが、この物語はすべてノンフィクションであり、登場人物もすべて実在した者です

台風19号の穏やかなるを願って一曲貼り付けます

お店がヒマってわけじゃないんですよ(笑)

では今回もご覧いただきありがとうございました